人生が楽になる着物ブログ

着物やアートの視点から人生が楽になるお話をしています。

アートでつながる輪と生きがい。【手作り&工芸作家さん紹介】

アートでつながる輪と生きがい

【作家さん紹介シリーズ】
今回はテキスタイルアーティストさんの紹介です。

科学技術(テクノロジー)が急速に発達する現代では、人間にしかできない技術の価値が高まっています。

そこで、伝統工芸、クラフト、アートの魅力を広めていくことを目指しているこのサイトでは、作家さん紹介をしています!

  • どんな作家さんがいるのか知りたいな。
  • どんな活動をしているの?
  • 現在、芸大生の方や芸大に行こうと考えている人へ

以上の人におすすめ。

たくさんの魅力的な作家さんを紹介していくので、いろいろなジャンルの作家さんや技術の魅力について知ってもらえたらと思います。

作り続けることが繋がりになり、生きる力になる

本日紹介するのはテキスタイルアーティストの大野学さんです!

こんにちは。aNone sOnone‘s blogを運営しているaNoneです。

大野学です。布を素材とするテキスタイルアートというジャンルで作品制作しています。

大野学さんの作品はこちら

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大野学さん テキスタイルアート作品 title【nano】

質感が魅力的ですね!これが紙と布でできているとは驚きです!

テキスタイルアートとは繊維状の素材を使ったアートのことを言います。

糸や布に限らず、細長い繊維のようなものであれば針金や紙、コードなど何でも素材になります。

また、日本の工芸である染め物や織物。電車のシートや絨毯などもテキスタイルに含まれます。

作品を作り続けている理由は何ですか?

美大を卒業し制作から離れていく人もいる中で、自分は作品を作り続けようと決めていました。
そう思うようになったのは、学生の時に恩師が「作品を作る事は生きる力になる」と仰っていた事に影響を受けたのだと思います。
何が起こるか分からない決して楽しいことばかりの毎日ではないですが、自分の作品の世界に没頭し、発信することで人との繋がりが生まれること。それが私にとって日々のささやかな楽しみであり生きる糧になっていると感じています。

アートで繋がる人たちが生きがいであり、作り続ける理由なんですね。

大野学さん 作品への思い。

どんな思いで作品を制作していますか?

私の作品は白生地にデジタル画像や写真を転写プリントしたものや、掛け軸に用いられる金襴(きんらん)*1などをカットし再構成する手法で作品を作っています。染織の技法や柄、布の質感といったテキスタイルにしかない魅力を伝えたいです。

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title 【零れもの】

布を切る・布を縫う・布を組む等の機械にはできないアナログな行為による作品表現。

もともとデジタルで制作した画像を布や紙という媒体に落とし込み、手で再構成することによって布の質感を美しい存在に昇華させています。

作り続けることで出会う人たち

作品を展示すると色んな方が見に来て下さります。
何年かぶりに会う友達、学生時代の先生。年齢を問わず、親子や学生からお年を召された方まで。
他にも芸術関係者やそうでない方、厳しい意見を下さる方や絶賛してくださる方。
そういった方とお話しして改めて自分の作品を考えるきっかけになったりするので、展示期間中はなるべく多くの方と接するようにしています。

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左から title【組み換える/recombination 01】【alternate】【atmosphere】

小さい頃から絵を描くのは好きで、父が職場から持って帰ってきた大量のざら半紙に時間忘れて絵を描いていました。
その一方で嫌いなこと、人と同じことを避けて生きてきたように思います。
高校卒業までは学校とか授業とか苦手なことも多かったですが、美大に入学し同じ志を持つ仲間と毎日意見しながら課題に取り組む時間は最高でした。
今でもその時の繋がりは大事にしていますし、これからも続きます。
前提として価値観や考え方は100人100通りだと思っています。
なので私はあまり人の意見を否定しないし、人に意見を言えないのですが。
ただ、人生は楽しい方が良いし、人は優しい方が良い。
そして楽しいことは自分で探していかなければいけないと思ってます。


自分ひとりではなく、作品と向き合う人がいてくれるからこそ

自分を見つめなおし、さらに作品作りを進める力になります。

大野学さんはテキスタイルアートの魅力が伝わるよう精力的に活動しています。

HPにも作品掲載しています。こちらをご覧くださいね。
bunbunmanabun.wixsite.com

創り出すことが豊かさに。自分の答えを探し続ける。

今回はテキスタイルアーティスト 大野学さんの紹介でした。

  • 作品を作ることが生きる力になると思い制作を続ける。
  • 手作業だからこそできる作品の魅力を作る
  • 周りの人がいるからこそ、自分の作品を見つめなおす機会になる。
  • 自分の幸せは自分で探していく。

自分の思い。美しいと思うものを布を使って表現する。

自分を表現すること、そのためには続けていかなければいけないこと。

作品によって出会う人々とのかかわりも含めて、創ることが生きることになっている。

自分の表現を模索しながら新しい作品作りを続けている作家さんです。

こちらのサイトでは大野学さんが蝙蝠(こうもり)をモチーフにした作品を販売もしています。
おすすめなので是非チェックしてみてくださいね!
www.creema.jp

大野学さん 経歴

大野 学
1988 大阪生まれ
2011 京都精華大学芸術学部素材表現学科テキスタイルコース 卒業
2012 KPA-MAKING WORKSHOP2013 京都商工会議所会頭賞
2013 KPA-MAKING WORKSHOP2014 京都商工会議所会頭賞
2013 megamix展 (つくるビル 京都)
2014 個展 「SHIRO KOHMORI」(SEN&GALLERY大阪)
2016 個展「大野 学」展 (Gallery Gallery 京都)
2015/2016「縫」展(Art Spot Korin 京都)
2017/2018「縫」展(GALLERY MARONIE)
2020 大野学 本田昌史 TEXTILE EXHIBITION(ギャラリー恵風)

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難しい染織の技術や着物の文化についてできるだけわかりやすく発信しています。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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*1:金箔を巻きつけた糸や、金箔を織り込んで模様を作った布地