自己肯定感ゼロから自分を好きになるまでの実体験
【工芸とアートで未来を創る】aNone sOnoneです。
今回は五体不満足の作者、乙武洋匡さんの本「自分を愛する力」を読んだ感想文を書きたいと思います。
最近は自己肯定感が大切と言われます。私にはちょうど生後6か月の息子もいるのでどうやって自己肯定感を育ててあげたらいいのかと疑問も持っていました。
そんな疑問にたいして、楽しく学べて感動する素敵な本だったので是非お勧めしたいです。
自己肯定感とは、自分で考え、自分で決断することができる力。
他人に、社会に、世界に流されるのではなく自分が思ったことを世の中に自信もって発信していける力。
私はこの本を読んだことで自分自身の人生を見つめなおすことができたので、人生を振り返りながら感想を書いていきます。
- 自己肯定感の基礎は環境。行動が育てる。
- 大学進学。友人との出会い。環境の変化。
- 社会人になって立派な社畜に。失敗経験ばかり積み上げる。
- YouTubeで行動。自分で考え行動したことが結果につながる。
- 自己肯定感は土台を環境が作る。育てるのは自分自身の行動。
自己肯定感の基礎は環境。行動が育てる。
私は自分が好きです。ナルシストだとも思います。ぬいぐるみのアーティスト目指していて、描いた絵や作品を使ってグッズの制作と販売をホームページでしています。工芸が好きで30代妻子持ちで衰退産業である着物業界に転職するちょっと頭のねじ飛んでる人でもあります。
人生成功しているかというとまだまだですが、ものすごく楽しく生きています。なぜこのように生きていられるのか、自己肯定感はどうやって高めてきたのか。
結論は環境と行動だと思う。周りの環境、そしてとりあえずやってみるという強い意志が自分の自己肯定感を作り、支えていると思っています。
乙武さんは本の中で環境の大切さについて書いています。
両親、学校の先生。幼いころの環境の大切さを伝えてくれています。
しかし私は乙武さんとは違いました。私は子供のころから自己肯定感が高かったわけではありません。
それどころか、かなり自己肯定感の低い子供でした。そんな私が変われたのは大切な友人との出会い。そして、行動することでした。
これは人間として底辺に近かった私が、前向きに頑張れるようになるまでの物語です。
- 自分に自信がない人
- 自分は子供のころの環境が良くなかったと思っている人
- 人生は変わらないと思っている人
以上のような人に読んでもらえたら嬉しいです。
子供時代の自己肯定感0
私は乙武さんとは違い、健康な体でうまれました。
両親と2人の弟のいる5人家族。
子供のころから絵を描いたり工作したりするのが大好きな男の子でした。
特別貧しくもなく、普通といわれる幸せな家庭だったと思います。
しかし、私はとにかくコミュニケーション能力がありませんでした。自分に自信もありませんでした。
基本的に過去のことはどんどん忘れるタイプなので覚えていることは少ないのですが、今でも思い出せる記憶が3つだけあります。
「あ」って言ってみて。
小学生の頃でした。教室で机に座っているとクラスの明るい女の子が急に話しかけてきました。
「あ」
って言ってみて。と女の子は言いました。
「あ。」
と私は声を発しました。そうすると女の子は
「あ。って言ったー!」と喜んで帰っていきました。
女の子に悪気があったわけではありません。きっと一人でいる私に何か声をかけようとしてくれたのだと思います。
心の中では「声ぐらい出せるにきまってるだろ。」とか思っていましたが、声をかけてくれたことは嬉しかった記憶があります。
それぐらいコミュ障でした。
親の言葉は一生残る。
うちの母は体が弱いですが、出張でほとんど家にいない父の分まで1人で男の子を3人も育ててくれました。
とても感謝していますし、休みもないぐらい働いて養ってくれた父も尊敬しています。
しかし、もともとバリバリのキャリアウーマンを目指していた母は、お見合い結婚したことで強制的に仕事ができなくなり、
その不満がずっとあったため夫婦仲はすごくいい、とは言えませんでした。
ある日の夜、父と母が喧嘩していました。
その時、母が言った言葉は忘れられません。
「 (息子三人のうち) 誰か一人でも死んだらいいんやろ!そうでもしないと家にも帰ってこないんやろ!!」
その言葉は幼い自分にとっては衝撃でした。
私も結婚して子供も産まれましたが、子供の前でこの言葉だけは言ってはいけない。そう心に刻むぐらいにはショックを受けました。
漫画家の夢を否定される。
絵が少し描ける子供はだいたい漫画家になりたいと思います。私もその一人でした。
母は芸術について理解のある人でしたが、父は完全に理系の人間で漫画家なんて食っていけないと反対的でした。
ある誕生日。プレゼントを買いに電気屋さんに行きました。父はゲームソフトでも買おうと電気屋に連れてきたのだと思いますが、
私は漫画を描くPCソフトを見つけてこれが欲しいと言いました。
父はそんなものを買うならこっちにしておけと、PCで3Dのモデリングができるソフトを持ってきました。
納得はできなかったですが、漫画のソフトは買ってもらえそうになかったのでモデリングのソフトを買ってもらいました。
1度だけ使いましたが、それっきりそのソフトは使っていません。いつの間にかそのモデリングソフトは父が三男に渡していました。
私が誕生日にもらったものなのにという気持ちはありましたが、あまり考えたくありませんでした。
私の子供時代の自己肯定感
前置き長くなりましたが、子供時代の私は自己肯定感が低かったと思います。
自分の意見を言うこともできず、おとなしく、学校でも目立たないように生きていました。
親のことはひどいように書きましたが、これくらいが普通だと思います。親だって完璧ではないです。
良くないことを口走ってしまうこともあるし、子供の将来のためを思って漫画家をあきらめさせたかったのだと思います。
自分が親になった今ならそれがよくわかります。
大学進学。友人との出会い。環境の変化。
自己肯定感が低いまま育った私でしたが、両親に一つとても大きく認めてもらったことがあります。
それは美術を勉強することです。私は美術系の大学に進学させてもらうことができました。
父としてはあまりよく思っていなかったと思います。
でも私は生まれて物心ついたころから自分の人生は美術しかないと思って生きてきました。
コミュニケーションも苦手、運動もできない、頭がいいわけでもない。図工や美術の時間だけが自分が輝ける場所でした。
子供のころから絵画コンクールなどは賞を取ってきていたこともあり、母が強く説得してくれました。
これには本当に感謝しかありません。
大学で実家を離れ、生活環境は大きく変わりました。
自分の本当にしたいことに全力を傾け、同じ目標を持つ仲間と出会いました。
毎晩のように芸術やアートについて語る日々。この時期に出会った友人は私にとって最高の財産です。
初めて自分らしく生きることができた気がしました。
私の性格が変わり始めたのもこの時です。
本音で話せる友達ができた。
ただそれだけのことと思う人もいるかもしれませんが、それだけで本当の自分を認めることができました。
友人には感謝してもしきれません。
私にとっての自己肯定感の基礎はこの時期に出来上がっと思っています。
もちろん子供のころに土台ができたほうが人生において有利だと思います。
大学時代の友人に人生経験豊富で考え方が成熟した友人がいました。
その友人を横に見ながら自分のレベルの低さを感じていたのを覚えています。
しかし、自分を肯定してもいい。自分の好きなように生きてもいいのだと気づけたので、優秀な友人に追いつくには努力するしかありません。
自分を信じることができずに、挑戦を避けてきた私には、経験値が圧倒的に足りませんでした。
社会人になって立派な社畜に。失敗経験ばかり積み上げる。
大学を卒業してからは、普通に就職しました。
もしも、今の私がそのまま大学生に戻れるのなら本気でアーティストを目指したと思います。
しかし、当時の私にそこまでの自己肯定感はありませんでした。基礎はあっても自分の力で結果を出した経験が足りなかったのです。
世の中の常識に流されるように就職しました。
・新卒入社の会社で、社長目指して頑張るが、永遠に安月給で挫折。
・マルチに誘われて、全く稼げず損だけして挫折。
・飲食店の店長を経験してマネジメントを学ぶが、頭の回転も要領も悪いため自分の能力の限界を感じる。精神的にも辛くなり逃げる。
もっとたくさんありますが、社会人になり、自分で考えて行動する中でたくさんの失敗をしてきました。
成功体験が、自己肯定感を高める。
それはもちろんだとおもいます。
しかし、失敗も成長ではあります。
行動して失敗を経験することが、自己肯定感を高めるための準備期間だと私は思います。
そこは同じだったのではないかと思います。
本の中でもエピソードが出てきますが、両腕両足がないために普通の人ができることができない。
その壁にぶつかるたびにたくさんの失敗と挑戦をくりかえりてきたのだと思いました。
YouTubeで行動。自分で考え行動したことが結果につながる。
私は去年の年末ごろ。YouTubeでおすすめに表示された動画からビジネス系YouTuberという人達を知りました。
知識も情報もなく、ただ盲目的に頑張っていただけの私にとってこれは大きな出来事でした。
実はこの感想文も、マナブさんというYouTuberの動画をみて書こうと思いました。マナブさんのYouTubeにはいつもたくさんのことを勉強させてもらっています。
2月にはエンタメ系のYouTubeはみなくなって、ビジネス系だけ見るようになり行動を変化させることができました。
それまでの私は【素直である】ことが何より大切だと思って行動してきました。
先人が作った会社のシステム、社長や上司の言葉、自分より成功している人の言葉を信じてまず行動すること。
それが大切だと思い、思考停止してその通りに会社というシステムの中で社畜として頑張ってきました。
他人の何倍も時間をかけて、新卒のころから自主的にサービス残業したり、根性論でいくら頑張っても大きな結果には結び尽きませんでした。
今でも素直さは大切だと思っています。
しかし、今思えば、他人が作った会社の中で頑張っているだけだったから自分自身の充実感は得られなかったのだと思います。
そこにビジネス系YouTubeを取り入れて行動したとき、はじめて自分で考え、自分で行動して結果が出た実感がありました。
親でも、学校の先生でも、会社の上司でもない、社会から自分自身が認められた気がしました。
YouTubeを見て行動に移したこと。
・本当に好きなことで生きていくと決意する。
・【工芸とアートで未来を創る】を信念に掲げる。
・Twitterを始める
・スキニーギニアピッグというマイナーなペットの絵を1ヶ月半で30枚描いてInstagramにアップ。
・Instagramは個人アカウントとしての運用はやめてビジネス用に特化して強化する。
・ココナラというサイトでスキニーギニアピッグのペットイラストの受注始める。
・本を読む習慣を作る。
・はてなブログでブログ始める。
・SUZURIというドロップショッピングサイトに登録して自分のイラストを使ったグッズ商品を販売。
・海外からの商品購入ハードルを下げるために、自分のECサイト開設。
・pinterestを始める。
以上が主に行動したことですが、結果が出たこともあれば全くでなかったものもあります。
ビジネスとしての約3ヶ月半の成果は以下です。
●ブログ
売り上げ 4円
●ココナラ イラスト受注
売り上げ 0円
●イラストを使ったグッズ制作
売り上げ 12,570円円
合計売上 12,574円 利益-816円
実際に3カ月半やって現状は赤字です。
これがリアルな現状ですが、行動しなかったらこの結果も出ていません。
自分だけの力で売り上げを創れた。まだ赤字ですが、こんなにうれしいことはないです。
行動すれば行動するほど自分自身が好きになれる実感がわいてきます。
逆に行動できないときは自分に失望します。自己肯定感とは行動によって育つということを実感しました。
自己肯定感は土台を環境が作る。育てるのは自分自身の行動。
ここまで私自身の自己肯定感について分析してきました。
私はまだ自己肯定感は成長途中です。成功体験も多くありません。
しかし、一歩一歩成長してきました。
「あ」って言ってとクラスの女の子に言われていた時代を思うと大きく成長しました。
それは私にとっての成功体験だと思っています。
現在31歳。まだまだ人生楽しみで仕方がありません。
今は着物の製造販売を本業でしながら、イラストを使ったグッズの販売サイトを運営。
やっと自分らしく生きるためのスタート地点に立てました。
芸術を学んでいる学生は山のようにいるのに、アーティストで生計を立てていけるのはほんの一握り。
その状況を何とかしたい。学生のころからそう思っていました。
アートで生きれる人を増やしたい。そのためにも自分がまず成功すること。
これからAIとテクノロジーの時代だからこそ、アートと工芸の価値が上がる。
それを現実にできるように頑張っていきたいと本気で考えています。
自己肯定感についてのまとめ
- 自己肯定感には環境が重要。基礎ができる。
- 環境によって、自分は自分らしく生きていいんだと自信を持てる。
- 自己肯定感を育てるには行動が重要
- 人生の失敗は自己肯定感を育てるための準備期間
- 自己肯定感は成功体験によって作られる。
- 成功体験は失敗を繰り返し、行動を繰り返すことでできる。
乙武さんの「自分を愛する力」は自己肯定感とは何かについて深く考えさせられる本です。
幅広い方に是非読んでもらいたいと思っています。
自分を愛する力 (講談社現代新書)
- 自分に自信のない人。
- 現在子育てをしているお父さん、お母さん。
- 部下を教育している上司の方。
以上の人にもおすすめです。
最後に私から伝えたいのは誰だって自分らしく生きれる。
自己肯定感を高めることはできるということです。こんなにコミュ障で能力の低い私でも自分を好きになれました。
環境が悪かったとあきらめない。行動が自分を変えていくと私は信じています。
今回初めて読書感想文を書きましたが、かなり楽しく書けました。
また次回おすすめの本があれば書きたいと思います。
このブログでは着物に少しでも興味を持ってくれる方が増えるように、
難しい染織の技術や着物の文化についてできるだけわかりやすく発信しています。
stand.fmというラジオアプリでも配信をしていますし、
Twitterでも、着物やアートで創るこれからの新しい未来について発信していますのでフォローしてもらえたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。